Lesson5-5 洗面所、廊下 玄関

洗面所は広めにスペースを開ける

洗面所は毎朝顔を洗うだけの場所ではありません。風呂上がりに髪を乾かしたり身体を拭いたり、洗濯物を取り出したりする場所ですから、どうしても湿気が溜まってしまいます。一日24時間ずっと乾燥機を回し続ける人もいるほど、湿気対策が重要視される場所です。

どうしても汚れが溜まりやすいので、洗面所の床と洗面台は掃除がしやすいように、ドライヤー以外はなるべくものを置かないのがコツと言えるでしょう。化粧品や歯磨き粉などは一人一人の道具を一つの収納ケースにまとめて、洗面収納の引き出し等にしまいこんでしまうのが吉です。

女性の方はコスメの試供品が溜まりやすいことにも注意しましょう。街角で配られた試供品を封さえ切らずに置いておくと、使いもしないのに試供品の山が出来てしまうことがあります。もし試供品を手に入れた場合は、なるべく早く試すため、目につきやすい場所に置いておくと良いでしょう。

廊下には余計なものを置かない

廊下収納の基本は「余計なものを置かない」、これにつきます。大きめのマンションなどでは壁面収納がある場合もありますが、狭い廊下に立ち止まって中のものを取り出すのは億劫です。

そこで、もし壁面収納のように廊下にものを置く場合は、なるべく使用頻度の低いものを選ぶのが良いでしょう。災害時用のペットボトルや缶詰類、懐中電灯、電球を取り換えるときに使う脚立など、あまり使わないとはいえ手元に置いておく重要度の高いものはここに置いておきます。

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掃除用具を置くには適した場所と言えそうです。軍手や雑巾、ゴミ袋などをもしストックしておくなら、部屋の景観を邪魔しない廊下が最適です。とはいえ、それでも余計なものを置くのは最小限に、という意識を忘れてはなりません。廊下に物を置き始めると、廊下全体がもの置き場に見えてしまって、外に出るのも大変な状態になる恐れがあります。

玄関にはレインコートを

レインコートや傘など、普段クローゼットには納めない衣類や雨対策グッズは玄関先に置いておくとよいでしょう。いったん外に出て雨が降っていることに気付いてもすぐに引き返せますし、一か所にまとめておけば取り出すのも容易です。なによりも靴を履いたまま取り出したり戻したり出来るのが大きいのですね。

その場合はやはりフック類の活用がカギとなります。傘は傘立てを使うべきですが、レインコートや帽子、ショッピングバッグなどをフックにかけておくと、立ったまま手を伸ばして掴むことができます。この「立ったまま」というのがミソですね。取り出しやすい高さを意識すると、外出時のタイムロスを減らすことができます。

物置小屋の鍵、ゴミ置き場の鍵(共同住宅であれば)などをひっかけておくのも、フックがあれば容易いですし、鍵をなくす可能性を極力抑えられるのも大きなメリットになります。スリッパやちょっとした外出用のサンダルなども、フックに吊るせば玄関のスペースを大いに節約することができます。

なお、災害時に備えるならば、非常用の持ち出し袋を玄関に置いておくのも良いでしょう。廊下に置いておけば玄関に行く途中で、玄関に置いておけば靴を履きながら非常用のリュックサック等を背負って家の外に出られます。災害時は一分一秒が命取りになりますので、こういう時に取り出しやすい場所に収納しておくと、場合によっては命が助かることもあります。

片付け、収納術を極めると、金銭の余裕のみならず時間の余裕や心の余裕ができます。そのメリットはLesson2に詳しく書いておいた通りですが、災害時のこの余裕が生じるのは大変なメリットです。毎日10分~15分の片付けによってその余裕が生まれるのでしたら、これほどありがたいことはありません。