洋服を押し込める場所ではないと理解する
クローゼットを収納場所として使う時に気を付けるべきは、一杯になるまで服を積まないということです。パレートの法則を思い出していただけると良いのですが、世の中の大切なものは2割が作っています。クローゼットのスペースは2割ほど空けておくと、この余白がなかなかいい仕事をしてくれるのです。
余裕がなくなるほどぎゅうぎゅうに服を詰めている方は、まず必要な服の選定に失敗している可能性があります。着ない服、似合わない服を大量に詰め込んでクローゼットから服を取り出しにくい状況を作ってしまうと、ただでさえ着ない服に手を伸ばす機会が余計に減ってしまいます。

一着一着を大切に、より長く着こなしたいなら、クローゼットは常に2割のスペースを空けておく。その意識を持つだけで、洋服を持つ・持たないの判断がかなりシビアになり、似合わない服を購入してしまうような失敗を減らすことができます。
ハンガーは必ず同じ種類のもので揃える
クリーニング屋さんに出したお洋服が返ってくるときに一緒について来る針金製のハンガー、お得だと思って使っていませんか?
実は、その判断は失敗のもとになります。ハンガーは全て同じ種類のもので揃えましょう。理由はいくつかありますが、まず最初に、針金製のハンガーは服の形を崩してしまう可能性があります。わりと有名な話ではあるのですが、実は高級な木製のハンガーを使う方が一着一着の寿命が延びるというメリットがあるので、ハンガー代の出費程度は抑えられてしまうのですね。
それから、種類がまちまちのハンガーを使っている場合、服によって襟の高さなどが揃わない可能性があります。クローゼットの中の統一感が失われてしまうため、理屈の上ではきちんと片付いていたとしても、何だか不揃いな印象を受けてしまうのです。
また、ハンガーを統一することで服と服の間を余計に開かせないなどのメリットもあります。
下のスペースを利用する
服の収納では定番のお話ですが、服というものは丈の長さがものによって全く異なります。コート類なら足首のあたりまで伸びていることもありますが、ジャケットの類はせいぜい腰まで、シャツ類も同様です。
したがって、クローゼットに服をかけると、下のスペースがどうしても不揃いに空いてしまいます。このスペースを有効活用する方法はないものでしょうか?
すぐに思い浮かぶ手は、本棚や衣装ケース、カラーボックスを置いてインナーなどを揃えてしまうというもの。この場合はクローゼットの下方に充分なスペースを確保する必要がありますが、たとえばシャツを捨ててそのスペースにコートをかけるとすると、シャツの下なら十分な高さのあった「空きスペース」が潰れてしまうことがあります。
これを防ぐためにはどうすればいいのでしょうか? 答えは簡単、収納方法を切り替えてしまえばいいのです。服の並びは季節順であったり用途順であったりしますが、それを丈の長さ順に変えてしまう。すると、クローゼットの端から端まで階段状の空きスペースが出来るのですね。
古い服を捨て、新しい服へ買い替える時にも、この階段状の空きスペースを維持できるように、なるべく丈の長さが近い服に合わせてかける場所を決めるとよいでしょう。そうすれば入れ替えの度に下のスペースが消滅するのを防げます。
帽子、ベルト、マフラーをフックに
一方、洋服ではなく帽子やベルト、それにマフラーなどはどのように収納すれば無駄なくおさまるでしょうか?
方法の一つとしては、クローゼットの下の空きスペースに衣装ケース等を入れ、そこにまとめて入れてしまうことです。下着類は畳むのではなく丸めて、マフラー類もなるべく丸めるようにしてケースに収めれば、狭いスペースにも十分な数の衣類を収納することが出来ます。
もう一つの方法は、フックなどを用いることです。フックなら帽子やマフラーを釣り下げるようにかけてしまえばそれで片付けは終わりです。ベルトもフックに巻き付けるように納めてしまうと無駄がなくなるでしょう。
このように、収納方法を考えることでクローゼットのスペースも十分に活用することが出来ます。しかし、本当に難しいのはクローゼットに余裕を作るため「いらない服を整理する」ことかもしれませんね。