Lesson4-3 不要なものを捨てるために

STEP3 ゴミを出す日を確認しよう

部屋が片付けない人の特徴として、ごみを溜め込んでしまうというものがあります。

そう不思議な話ではありません。ゴミ出しは朝の早い時間帯に行わなければならず、出勤前の忙しいときにはついつい忘れてしまいがちだからです。週に1~2回はゴミ出しのチャンスがあるのも曲者ですね。「今日出さなくてもまた出せばいい」と考えてしまいがちです。

もしあなたが日々適切にゴミを出せるなら、このSTEP3は飛ばしても構いません。ごく当たり前のことが書いてあるだけですから。ですが、もしゴミ出しが苦手でどうしても放置してしまうという方は、一度このSTEP3に書いてある内容を実践しましょう。

ゴミの回収スケジュールと出し方を確認する

確認、といってもゴミの出し方一覧や自治体が配布しているPDFファイルを眺めるだけではだめです。その当たり前のことが実践できないからこそゴミが溜まってしまうのですから。

STEP2でスケジュールを決めたら、STEP4で実際に部屋の整理をするまで多少は間が空くはずです。その間にこのSTEP3の内容を実践してしまいましょう。

手順は次の通りです。

  1. 透明なゴミ袋(あるいは段ボールなど)をゴミの種類分用意し、それぞれにゴミ出しの日を書いた紙を貼る。この場合、火曜日と金曜日が可燃ごみの日なら、「火:可燃」「金:可燃」と書いた紙を一つの袋に貼っておく。
  2. 手当たり次第に部屋のものを掴み、自治体の配布する「回収品目一覧」を見ながら袋の中に放り込んで行く。ただし、瓶なら瓶一本、缶なら缶一本という具合に、ひと品目ひとつだけで構わない
  3. ある程度袋の中にものがたまったら、袋の中のもの一つ一つにつき捨て方を確認し、メモしておく。メモはゴミ袋に直接テープで貼り付けて良い。
  4. 部屋の片付けを行う日にまとめて捨てる

この通りで構いません。

ごみを捨てられない方は、実はそもそも「ごみの種類を分別できない」可能性があります。これは決して珍しいことでもおかしいことでもありません。現代は昔と違って様々な商品があり、種類別に分けるのだけでも一苦労です。また、焼却炉の温度によってはプラスチックごみをそのまま燃やすとダイオキシンが出てしまったり、逆に様々なごみをまとめて燃やしても問題なかったりと、自治体のごみ処理能力によって分別の作法がバラバラなんです。弁当の容器は不燃、ただしバラバラにした弁当の容器は可燃ごみに混ぜてよい、といった地域さえ存在します。

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回収品目一覧も目が眩むほどの情報量があり、とてもではありませんがごみを捨てる度に参照する気にはなれません。面倒くさがりならなおのこと、客人も呼ばないなら部屋にゴミが溜まってしまうのも仕方のないことですね。

しかしそれを許容してはいつまで経っても部屋が片付けないのもまた事実。部屋の容積の1/3をゴミが占めているような部屋では、いくら効率的に片付けを行おうにも限度があるというものです。そこで、ごみを出せない人は「ゴミ出しの手順を書き、曜日を書いた袋に貼っておく」という工程を経て習慣を作る必要があるわけです。

ゴミを出すのが上手い人は「片付けの日まで袋に入れたままにするの?その曜日に出せばいいのに」とお考えになるかもしれません。その考え自体は正しいのですが、ごみを出せない人は「朝早くそのゴミをまとめて出す」ということが出来ない方だということを意識して下さい。瓶や缶のラベルを取るかどうかでさえ悩んで手が止まってしまうのです。だから、週に一度「全てのごみを処理する日」を作り、そのときにまとめて処理してしまった方がずっとやりやすいのです。

片付けの日までゴミを放置しておく理由はもう一つあります。人は一度ゴミ袋の中にものを入れてしまうと、もう一度取り出して使おうとはなかなか思わないもの……そう、「これは不用品である」という意識を植え付けるためにも、ゴミ袋の中に手当たり次第に放り込んでしまうのは、ものを整理する上で重要なテクニックなんです。覚えておきましょう。